【Exciteニュースに掲載】物理は「おしゃべり」で楽しくなる!女子生徒が夢中になる物理授業の秘密

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

高校物理と聞いて、「難しくて全然わからなかった」と感じた方も多いのではないでしょうか。でも、物理は私たちの身の回りのあらゆる現象と深くつながっています。たとえば、私たちが何気なく見ている風景や、スマートフォンを使っている仕組みなど、すべては物理の法則によって成り立っているのです。

今回は、物理をもっと身近に感じてもらうために、取材を受けた時の体験を振り返りながら、物理の学び方についてお話ししていきたいと思います。

ワールド・カフェ形式の授業風景

先日、エキサイトのコネタニュース「Excite Bit」で、私が行っている「ワールド・カフェ」形式の授業が取り上げられました。

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「高校物理って結局何だったの?」(前編) (後編)

記者の田幸和歌子さんから「高校物理とは何なのか?」という取材依頼をいただき、それならば実際に授業を見ていただくのが一番だと考え、私の学校での授業を見学していただきました。私の授業では、グループワークを重視した授業展開をしています。

特に女子生徒は、おしゃべりが大好きということもあり、「ワールド・カフェ」という形式を取り入れています。これは、カフェにいるようなリラックスした雰囲気の中で、生徒たちが自由に意見を交換し合う授業方法です。

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写真に写っているように、机の上には物理とは関係なさそうな花が置いてあります。普通の人から見たら、「面白い授業をしているな」と流してしまうかもしれません。しかし、田幸さんはこの様子を見て、私たちがなぜこの活動を行っているのか、その意図をすぐに感じ取ってくださいました。

物理の学習は、ただ公式を暗記したり計算したりするだけではありません。物理の本質は、目に見えない法則や現象を、みんなで話し合い、考えを深めていくプロセスにあります。花を置いたのは、生徒たちがリラックスして、自由に発言できる環境を作るためでした。この環境の中で、生徒たちは物理の難しさを忘れ、対話を通して自然と探究心や思考力を高めていきます。

話を聞いてみると、田幸さんはなんと私と同じ東京学芸大学のご出身でした。学芸大学は、教員を育てることを目的とした大学なので、教育の原理や理念を学ぶ授業がたくさんあります。私自身は、決して真面目な学生ではありませんでしたが、その時に学んだ「教えることの本質」が、今の私の授業の土台となっています。田幸さんも、その教育的な意図をすぐに理解してくださったのだと、妙に納得してしまいました。

この記事は前編で、この後「高校物理って何なのか?」「女の子にとって物理とはどういったものなのか?」について、さらに深く話しています。物理は、性別や年齢に関係なく、誰もが楽しめる学問です。ぜひ、後編の記事も読んで、物理の奥深さに触れてみてください。

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